経験は価値だと思う
経験は価値だと、最近身に染みて思う。
競合が来たことが分かったら、わずか数時間で自分が担当していた事業が廃止になっていた。それでも挫けず、新たな業務に邁進する。
年功序列の色が強いところで、とにかく認めてもらうために朝4時から仕事をし、成果を出した。
大企業の進出支援を、現地調査員として学生であるにも関わらず一人駐在し、営業、交渉すべてを担い、最終的に契約まで持っていった。
そんな話がごろごろ出てくる。
みんな、泣きながら、傷つきながら、それでも前を見て一歩ずつ進んでいる。
諦めない。恐れても立ち止まらない。
みんなが口を揃えて言う。
「地道だ、泥臭い」と。
華々しい成果の後ろにはどれほどの泥臭く地道な作業が積み重ねられているのか。
ああああどれだけの努力と挫折とを繰り返しているのか。どれだけ葛藤してきたのか。
どれだけそれを乗り越えて今ここで私に話をしてくれているのか。
そんなことを思うと胸が熱くなって鳥肌が立つ。
ひとりひとりにひとりひとりのストーリーがあるのだろうかと思うと、ぞくぞくして仕方がない。
1秒、1分、1時間。全く同じ時間の尺度のなかで、同じ地球上で人生を歩んでいるにも関わらず、人の人生にはどれだけの色があるのか。どれだけのストーリーがあるのか。
経験という価値。経験という宝。
この言葉を噛みしめた。
より一層気を引き締めて、価値を、彼らのストーリーを、世に伝えて行かねばと思った。
おしまい